2008.10.20 (Mon)
海に還る
子供の頃、古びた陳列棚に、大きな貝殻が飾られていた。
“大きな”といっても、実際には大人の掌に収まるくらいのものだったろう、アイボリーのトゲトゲの貝殻に、“耳を当てると波の音がする”と教えられて、耳に押し当てた。
ザーという音がしたが、これが波の音かどうかなんて解らなかった。ボクはその頃、まだ海を見たことがなかったから。
ボクが知っている海は、幼稚園で配布される冊子の、夏の号に載っていた海の写真と、写真に添えられた海の歌の歌詞、それからアンデルセンの人魚姫に描写される海だった。
見たことのない海はボクには、様々な想像をもたらしただろう。今覚えているのは、広い海をさ迷う小船のイメージだ。
何故そんなイメージが湧いたのか?
“海は広いな大きいな”で始まる歌がその背景にあるように思う。この歌詞に“行ってみたいなよその国”とある。ボクは、この歌詞から、遠い外国が海によって繋がっていることを知った。
知らないうちに、外国に行ってしまって、帰られなくなるかもしれない。
幼稚園の頃、ボクは家に帰れなくなることを心配していたらしい。
貝殻の音も、何処か不安な、引きずり込まれるような感じがして、怖々聴いていた。
実際、家に帰れなくなる夢を、子供の頃はよく見た。(大人になってからは追い出される夢を見る)
帰る所がないボクは、自分で帰る場所を作った。そして今はそこそこ満たされていると思う。
ただ、時々、淋しかったことを、ぼんやりと思い出し、そういう気持ちを抱えて、海をぼんやりと想像する。
“大きな”といっても、実際には大人の掌に収まるくらいのものだったろう、アイボリーのトゲトゲの貝殻に、“耳を当てると波の音がする”と教えられて、耳に押し当てた。
ザーという音がしたが、これが波の音かどうかなんて解らなかった。ボクはその頃、まだ海を見たことがなかったから。
ボクが知っている海は、幼稚園で配布される冊子の、夏の号に載っていた海の写真と、写真に添えられた海の歌の歌詞、それからアンデルセンの人魚姫に描写される海だった。
見たことのない海はボクには、様々な想像をもたらしただろう。今覚えているのは、広い海をさ迷う小船のイメージだ。
何故そんなイメージが湧いたのか?
“海は広いな大きいな”で始まる歌がその背景にあるように思う。この歌詞に“行ってみたいなよその国”とある。ボクは、この歌詞から、遠い外国が海によって繋がっていることを知った。
知らないうちに、外国に行ってしまって、帰られなくなるかもしれない。
幼稚園の頃、ボクは家に帰れなくなることを心配していたらしい。
貝殻の音も、何処か不安な、引きずり込まれるような感じがして、怖々聴いていた。
実際、家に帰れなくなる夢を、子供の頃はよく見た。(大人になってからは追い出される夢を見る)
帰る所がないボクは、自分で帰る場所を作った。そして今はそこそこ満たされていると思う。
ただ、時々、淋しかったことを、ぼんやりと思い出し、そういう気持ちを抱えて、海をぼんやりと想像する。
| BLOGTOP |



