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2008.07.08 (Tue)

ブラックホール

小学校の2年生の夏、ブラックホールの存在を知った。

本屋に並んだ児童書の表紙に「ブラックホールの恐怖」と言ったようなタイトルが提示されていて、本の紹介文には何でも吸い込む驚異と恐怖について書いてあった。

その不気味なカタカナの文字は、ボクを深く引きつけた。その児童書は作り物のお話で、ボクはその頃から、フィクションとノンフィクションにこだわる理屈っぽい子供だった。だから、そのフィクションの話じゃなくて、本当のブラックホールについて書いてある本を読みたくなった。

読みたい、というより、読まずにいられなかった。ブラックホールをよく調べておかないと、生命の危機かもしれないと思った。

その頃と前後して、写真と絵が沢山載っている子供用の図鑑シリーズのうち、「星」というタイトルの図鑑を買ってもらった。そして、ブラックホールは、今見つかっているところでは、はくちょう座の近くにあるらしいこと、そこはとても遠いので、当面地球人には危険がないことを知ってほっとした。
何しろ光でさえも吸い込んでしまう、無敵の存在なのだから、これはもう近づかないでいるしかないのだ。

ボクはこの星の本を読んで、もう一つ気になることがあった。それは、太陽の寿命だった。地球は太陽のおかげでこうして生き物が生まれて、植物が育ち、それを食べる動物がいて、それを食べる人間がいる。その太陽に寿命があることと、その最後には大爆発を起こして、地球はおろかもっと遠くの星まで巻き込んで、みんな消滅してしまう、という記事だった。

これもまた、うんと先の話だと書いてあったので、とりあえず、ボクが生きているうちにその爆発はなさそうだと考えた。そして子供の頭で、ボクの孫のそのまた子供ぐらいになると、もう危ないかもしれない・・・と考えて、その子供達が可哀想だと本気で思った。


それが理由というわけじゃないだろうけれど、今でもボクに子供はいない。そして、今でも子供をもつことを想像すると、この時に考えたことを思い出すのだ。

テーマ : 文明・文化&思想 ジャンル : 学問・文化・芸術

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